AREA GUIDE
千葉県の安倍晴明ゆかりの地 巡り旅
公開日:
- 千葉県
- 銚子市
- 神社・伝説
- 半日
- 電車と歩き
銚子電鉄の観音駅から歩いて、飯沼観音(圓福寺)のそばにある小さな社・清明稲荷へ。そこから利根川の河口へ歩き、高台の川口神社を訪ねます。川口神社は、明治の初めまで「白紙(歯櫛)明神」と呼ばれた社で、晴明公を慕った延命姫の歯と櫛を祀ったのが起こりと伝わります。伝説は、大正6年の『千葉県海上郡誌』と銚子市観光協会の案内とで、細かいところが違います。この旅では、その違いを並べて読みながら、2か所を半日で歩きます。
銚子の晴明公の伝説は、延命姫という娘の物語として残っています。『千葉県海上郡誌』(大正6年)は、長者の娘・延命姫が晴明公を慕って夫婦となったが、晴明公は家を逃れ、履を小浜の浜に残して親田村の真福寺に隠れた、姫は晴明公が水死したと思って海に身を投げ、土地の人が姫の歯と櫛を埋めて歯櫛明神と呼んだ、と記します。同書は、長者を四日市場の長者とする項と、垣根長者とする項があり、後者は姫が身を投げた洞(通漣洞)を「延命が淵」と呼ぶと伝えます。銚子市観光協会の案内は、晴明公が通蓮洞(屏風ケ浦)へ逃げ、装束と草履を脱いで近くの寺に隠れた、姫は屏風ケ浦に身を投げ、利根川の河口に流れ着いた歯と櫛を祀ったのが川口神社といわれる、と伝えます。歯と櫛を「埋めた」とするか「流れ着いた」とするかなど、伝えには違いがあります。銚子市デジタルアーカイブの目録には、親田町の眞福寺に「晴明堂」、垣根町の阿弥陀院に「延命姫供養塔」(昭和50年)が載っています。この旅で訪ねるのは、清明稲荷と川口神社の2か所です。清明稲荷は、同じ目録に名が載る小さな社ですが、晴明公との関係を記した公的資料は確認できていません。
この旅のあらまし
- 所要
- 半日(約3時間。参拝と休憩を含む)。順路は、JR銚子駅 → 銚子電鉄 観音駅 → 清明稲荷と飯沼観音 → 川口神社 → バスまたは歩きで駅へ
- 地点
- 2か所:清明稲荷(銚子市飯沼町。飯沼観音のそば)、川口神社(銚子市川口町2丁目)。眞福寺の晴明堂、阿弥陀院の延命姫供養塔、通蓮洞(屏風ケ浦)は、この旅の順路には入れていない
- 駐車場
- 川口神社はなし(銚子市観光協会)。清明稲荷は確認できていない。飯沼観音にはあり(銚子市観光協会の案内では100台)
- 回る日
- 飯沼観音は8:00〜17:00・無休(銚子市観光協会)。川口神社の大潮まつりは、旧暦6月15日にあたる日(銚子市観光協会)で、令和8年は7月28日でした(銚子市観光協会の公式Xの案内)
- 移動
- 銚子電鉄:銚子駅から観音駅まで4分・大人210円。歩きの目安(地図):観音駅から清明稲荷へ約5分、清明稲荷から川口神社へ約27分(約1.9km)。帰りは明神下から川口線のバス(銚子駅まで260円。時刻表は公式で確認できていない)
この旅の歩き方
この旅は、銚子の市街地にある二つの社を、電車と歩きでめぐる半日の巡り旅です。順路は、JR銚子駅、銚子電鉄の観音駅、清明稲荷と飯沼観音(圓福寺)、川口神社で、参拝と休憩を入れて約3時間です。銚子電鉄は、銚子駅から観音駅まで4分、運賃は大人210円・小児110円です(銚子電鉄の時刻表と運賃表)。時刻表は平日と土休日の区別がない1枚です。乗る前に、銚子電鉄の時刻表でご確認ください。観音駅から清明稲荷までは約400m・徒歩約5分、清明稲荷から飯沼観音までは約280m・徒歩約4分、清明稲荷から川口神社までは約1.9km・徒歩約27分です(いずれも地図の徒歩ルートの目安)。銚子駅から清明稲荷まで歩く場合は、約1.3km・徒歩約18分が目安です。川口神社からの帰りは、停留所「明神下」(神社から徒歩1分。銚子市観光協会)から川口線のバスで銚子駅へ戻るか、観音駅まで約2.0km・約28分を歩きます。川口線は京成タクシーイースト(ちばこうバス)の運行で、銚子駅から明神下までの運賃は260円です(運行系統図、2025年4月1日現在)。バスの時刻表は公式で確認できていないので、乗る前に運行会社にお確かめください。車の場合、川口神社に駐車場はありません(銚子市観光協会)。飯沼観音には駐車場があります(銚子市観光協会の案内では100台)。休憩の店は、飯沼観音の門前にあります。
地図で見る
マーカーを押すと地点ページへ。コースの線は、地点を順に結んだ目安(直線)です。清明稲荷から川口神社までは、歩く道のりで約1.9km・約27分です(地図の徒歩ルートからの目安)。
銚子を歩く:飯沼観音のそばの清明稲荷から、延命姫の歯と櫛を祀ると伝わる河口の高台へ
半日(約3時間)
一名を持つ清明稲荷[9:15/45分]
旅の出発点は、銚子電鉄の観音駅から歩いて約5分(地図の目安)、飯沼観音(圓福寺)のそばにある清明稲荷。銚子市デジタルアーカイブの目録に「清明稲荷」の名で載る小さな社で、目録は所在を陣屋町100-1と記す(星詣は、地図上の位置から飯沼町3-14として案内している)。目録にあるのは名称と所在と写真で、建立の年や由緒は書かれていない。晴明公との関係を記した公的資料も、確認できていない。社の名に「清明」の字を持つこと、それがこの社について確かに言えることである。すぐそばの飯沼観音は、圓福寺の公式が、神亀五年(728年)に海中から現れた十一面観音を本尊とすると伝える寺で、坂東三十三観音霊場の第二十七番札所。清明稲荷に手を合わせたら、門前を抜けて観音堂へ足をのばしたい。
ここを見る
- 清明稲荷の小さな赤い社(銚子市デジタルアーカイブの目録の写真)
- 飯沼観音(圓福寺):坂東三十三観音霊場の第二十七番札所。神亀五年(728年)の本尊出現を伝える(圓福寺の公式)
- 飯沼観音の門前の店(休憩はここで)
- 時間
- 路傍の小さな社。開閉の時間は、公的資料に記載を確認できていません。そばの飯沼観音は、8:00〜17:00・無休(銚子市観光協会)
- 料金
- —
- アクセス
- 銚子電鉄「観音」駅から約400m・徒歩約5分。飯沼観音(圓福寺)まで約280m・徒歩約4分(いずれも地図の徒歩ルートの目安)
清明稲荷の開閉の時間・駐車場は、公的資料に記載を確認できていません。飯沼観音は8:00〜17:00・無休(銚子市観光協会)
詳しい由緒と出典は /places/10/
次へ:清明稲荷から川口神社へ、徒歩約27分(約1.9km。地図の目安)
ひと休み
観音食堂 丼屋 七兵衛(休憩所)
銚子市飯沼町1-26。飯沼観音の門前の食堂。銚子電鉄 観音駅から徒歩約5分、駐車場あり(銚子市観光協会)。定休日は変わることがあるので、店の案内でご確認ください
営業 10:00〜17:00(LO 16:30)/休 水曜・木曜
結歯と櫛を祀る川口神社[10:30/40分]
清明稲荷から利根川の河口へ向かって歩くこと約27分(約1.9km。地図の目安)。川口町の高台に、川口神社がある。銚子市観光協会によれば、明治の初めまで「白紙(歯櫛)明神」と呼ばれた社である。『千葉県海上郡誌』(大正6年)は、祭神を速秋津姫命とし、明治三年(1870年)に川口神社と改めたと記す。同書が伝える起こりは、こうである。長者の娘・延命姫が晴明公を慕い、夫婦となったが、晴明公は家を逃れ、履を小浜の浜に残して親田村の真福寺に隠れた。姫は晴明公が水死したと思い、海に身を投げた。土地の人が哀れんで姫の歯と櫛をここに埋め、歯櫛明神と呼んだのが、いつしか白紙明神になったという。銚子市観光協会の案内では、姫が身を投げたのは屏風ケ浦で、利根川の河口に流れ着いた歯と櫛を祀ったのが川口神社といわれる。姫が身を投げたと伝わる場所は、この高台ではない。ここは、残された歯と櫛を祀ったと伝わる場所である。
ここを見る
- 高台からの眺め:利根川の流れと、出入りする船(銚子市観光協会)
- 石段の途中の亀の墓:網にかかって死んだ海亀を葬ったもの(銚子市観光協会)
- 参道の吉田松陰曾遊之地碑(銚子市の記念碑の案内)
- 時間
- 参拝の時間は、公式に記載を確認できていません。社務所・御朱印・トイレも、銚子市観光協会のページに記載がありません
- 料金
- —
- アクセス
- JR総武本線「銚子」駅から川口線「明神下」下車、徒歩1分
駐車場はなし(銚子市観光協会)。トイレ・社務所・御朱印は、同協会のページに記載がありません。大潮まつりは旧暦6月15日にあたる日に行われ、漁業関係者が重さ1トン級の大神輿を担いで大漁と海上安全を祈願します(同協会)。令和8年は7月28日でした(銚子市観光協会の公式Xの案内)。帰りのバスは停留所「明神下」から(時刻表は公式で確認できていません)
詳しい由緒と出典は /places/09/
次の旅へ
晴明公ゆかりの地は、ほかの地域にも残っています。生誕地の伝承は茨城県に、晴明公を祀る社の中心は京都にあります。ほかの地域のガイドは、地域から探すページにまとめています。
参拝の実用情報
| 地点 | 時間 | 料金 | アクセス | 駐車場 |
|---|---|---|---|---|
| 清明稲荷 | 路傍の小さな社。開閉の時間は、公的資料に記載を確認できていません。そばの飯沼観音は、8:00〜17:00・無休(銚子市観光協会) | — | 銚子電鉄「観音」駅から約400m・徒歩約5分。飯沼観音(圓福寺)まで約280m・徒歩約4分(いずれも地図の徒歩ルートの目安) | 社の駐車場は確認できていません。飯沼観音には駐車場があります(銚子市観光協会の案内では100台) |
| 川口神社 | 参拝の時間は、公式に記載を確認できていません。社務所・御朱印・トイレも、銚子市観光協会のページに記載がありません | — | JR総武本線「銚子」駅から川口線「明神下」下車、徒歩1分 | なし(銚子市観光協会) |
時間・料金は変更されることがあります。各地点ページの出典(公式サイト)でご確認ください。
クレジット・出典
調査・執筆:星詣編集部(土御門奉賛会)。一次資料と各社寺・自治体・観光協会の公式資料に基づく。現地確認日:なし。清明稲荷と晴明公との関係を記した公的資料は、確認できていない。延命姫の伝説は、資料によって細部が違うため、並べて記している。
- 銚子市観光協会「川口神社」https://www.choshikanko.com/kankoDB/%E5%B7%9D%E5%8F%A3%E7%A5%9E%E7%A4%BE/(旧称の白紙〈歯櫛〉明神、高台の眺望、亀の墓、大潮まつり、所在地、バス「明神下」、駐車場)
- 銚子市観光協会「銚子の歳時記」https://www.choshikanko.com/feature/%E9%8A%9A%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%AD%B3%E6%99%82%E8%A8%98/(大潮まつりの時期、神輿)
- 銚子市観光協会(公式X)https://x.com/choshi_flat_com/status/2081513158813044750(令和8年の大潮まつりの日付)
- 銚子市観光協会「銚子ジオパーク散策コース」https://www.choshikanko.com/course/%E9%8A%9A%E5%AD%90%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E6%95%A3%E7%AD%96%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9/(延命姫の伝説、通蓮洞、歯と櫛を祀った川口神社)
- 『千葉県海上郡誌』(千葉県海上郡教育会、大正6年)http://e-library.gprime.jp/lib_pref_chiba/da/detail?tilcod=0000000014-CHB600275(「川口神社」968〜969頁:祭神、白紙明神からの改称、延命姫の伝説。「通漣洞」1407〜1408頁:垣根長者、延命が淵)
- 銚子市デジタルアーカイブ(ADEAC)目録「清明稲荷」https://adeac.jp/choshi-city/catalog/mp651020-200065(名称、所在「陣屋町100-1」)
- 銚子市デジタルアーカイブ(ADEAC)目録「晴明堂」https://adeac.jp/choshi-city/catalog/mp653231-200065(所在「親田町767(眞福寺)」)
- 銚子市デジタルアーカイブ(ADEAC)目録「延命姫供養塔」https://adeac.jp/choshi-city/catalog/mp651883-200065(昭和50年、所在「垣根町1丁目338-1(阿弥陀院)」)
- 銚子市「記念碑」https://www.city.choshi.chiba.jp/kanko/page110094.html(川口神社の参道にある吉田松陰曾遊之地碑)
- 飯沼山 圓福寺(公式)http://iinumakannon.com/(神亀五年の本尊出現、坂東三十三観音の第二十七番札所)
- 銚子市観光協会「飯沼観音 圓福寺」https://www.choshikanko.com/kankoDB/%e9%a3%af%e6%b2%bc%e8%a6%b3%e9%9f%b3%e3%80%80%e5%9c%93%e7%a6%8f%e5%af%ba/(開基、営業時間、駐車場の台数)
- 銚子電気鉄道(公式)時刻表・運賃https://www.choshi-dentetsu.jp/timetable/(銚子駅から観音駅までの所要時間、本数、運賃)
- 京成バス千葉イースト・ちばこうバス「銚子駅発 運行系統図」https://www.keiseibus.co.jp/wp-content/uploads/2026/09/routemap-choshi.pdf(川口線、停留所「明神下」、銚子駅からの運賃。2025年4月1日現在)
- 銚子市観光協会「観音食堂 丼屋 七兵衛」https://www.choshikanko.com/kankoDB/0036/(営業時間、定休日)
最終確認:2026-10-11
写真:PIXTA







