AREA GUIDE

福井県の安倍晴明ゆかりの地 巡り旅

公開日:

越前に残る晴明公の名から、敦賀の晴明神社、若狭の墓所と地蔵、そして土御門家が三代を過ごした名田庄の天壇・暦会館・天社宮まで。安倍晴明公の伝承の地から、土御門家が守り継いだ里へ歩く、車で2日の巡り旅です。

この旅の地点は、名田庄の天壇と天社宮を一か所と数えれば、ちょうど七つ。星詣は、この七つを北斗七星に見立てて「七つの星をたどる旅」と呼びます。地図の上で星座の形に並ぶわけではなく、星詣の見立てです。

小浜の神宮寺の秋
若狭小浜の神宮寺の秋(イメージ)

この旅のあらまし

所要
車で2日(福井市→敦賀→若狭町→小浜泊→名田庄)
地点
8か所:賀茂神社・木田神社・敦賀の晴明神社・安倍晴明の墓・地蔵菩薩・暦会館・天壇・天社宮(天壇と天社宮は一か所と数えると七つ)
回る曜日
1日目は土曜か日曜(敦賀の晴明神社の拝観が土日)。2日目は水曜を避ける(暦会館・道の駅・そば処が休み)
移動
車が基本。名田庄へは小浜駅から大和交通のバス(平日6往復・土日祝3往復)

この旅の歩き方

車が前提の旅です。1日目は福井市の賀茂神社・木田神社から敦賀の晴明神社、若狭町の墓所・地蔵をたどり、小浜で宿泊します。敦賀の晴明神社の拝観は土日の9時〜16時(平日は数日前に要連絡)なので、1日目は土曜か日曜に回ってください。2日目は名田庄へ。暦会館は9時〜16時30分(入館は16時まで)で、毎週水曜(祝日なら翌日)と年末年始が休館です。道の駅 名田庄(夏季は無休)とそば処 よってっ亭も水曜が定休のため、2日目は水曜を避けてください。小浜から名田庄へは、JR小浜駅から約30km・車で約30分(暦会館公式の案内)。公共交通なら、大和交通の乗合バス「名田庄線(流星号)」が小浜駅と名田庄を結びます(運行は1月1日〜3日を除く毎日、平日6往復・土日祝3往復。小浜駅から約45分)。時刻は大和交通の最新の時刻表でご確認ください。車の所要時間は地図データからの目安で、渋滞や季節で変わります。

地図で見る

マーカーを押すと地点ページへ。コースの線は、地点を順に結んだ目安(直線)です。車での道順ではありません。

1日目:越前から若狭へ

1日

一伝わる賀茂神社・木田神社[9:00/115分]

福井市南西の志津川沿いの森に鎮座する賀茂神社は、養老元年(717年)に京都の賀茂両宮の神霊を勧請したと伝わる古社。安倍晴明公の師と伝わる賀茂氏を遠祖に仰ぎ、秘伝書に基づく三百種を超える守札で知られる。そこから車で約15分、福井市中心部の木田神社は、貞観十三年(871年)創祀と伝わる木田郷の総鎮守で、本殿の右手に晴明公を祀る晴明神社が鎮座する。賀茂の師から、福井の地に根づいた晴明信仰へ——越前に残る晴明公の名を追う旅の、最初の二社。

賀茂神社

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  • 元禄十年建立の朱塗り大鳥居
  • 伊藤坦庵筆と伝わる扁額
時間
各地点ページを参照
料金
—
アクセス
—

詳しい由緒と出典は /places/13/

木田神社

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  • 本殿右手の晴明神社
  • 湯浅家ゆかりの猿田彦面・獅子頭(社伝)
福井市の木田神社
木田神社(福井市西木田)

木田神社は、871年(貞観13年)に尾張国の津島神社から御祭神を迎えて創建されたと伝わる。主祭神は建速須佐之男尊と稲田姫命で、災厄や疫病を祓い除く信仰がある。境内には、安倍晴明公を祀る晴明神社(魔除け・火伏せの神として信仰されてきた)のほか、蛭児宮、稲荷神社、白山神社が祀られている。

新春の木田神社の鳥居と境内
新春の木田神社(鳥居と境内)
新春の木田神社の社殿
新春の木田神社(社殿正面)

年の初めは、1月1日の歳旦祭と三が日の初詣、15日前後の左義長でにぎわう。5月には春季例大祭にあわせて鎮火祭も行われる(神社の年中行事)。

木田神社の手水舎の龍
手水舎の龍
木田神社の手水舎の龍(別の角度)
手水舎の龍(別の角度)

手水舎は、参拝の前に水で手と口を清め、穢れを祓う場所。水と縁の深い龍が据えられた手水舎は、各地の神社で見られる。

時間
—
料金
—
アクセス
福井鉄道福武線「商工会議所前」駅から徒歩約3分。JR福井駅から福井鉄道に乗り換え

詳しい由緒と出典は /places/14/

次へ:福井市から敦賀へ、車で約50分(約56km。目安)

ひと休み

福井駅周辺(休憩所)

昼食や休憩は福井駅周辺で。個店は挙げません

二祈る晴明神社[13:30/50分]

気比神宮の西、相生町の住宅地に鎮座する小さな社。晴明公が正暦年間(990〜994年)にこの地に住み、天文・地文の研究に励んだと伝わる。御神体は祭壇の床下に安置された「祈念石」。小窓から石を覗いて拝み、賽銭を投げ入れて石の上に載れば願いが通じるという、他に例のない参拝の作法が今も続く。

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  • 祈念石を祀る小さな拝殿
  • 床下の小窓から祈念石を拝む
敦賀市の晴明神社
晴明神社(敦賀市)
敦賀市の晴明神社の鳥居と幟
晴明神社の鳥居と幟(敦賀市)
敦賀市の晴明神社
晴明神社(敦賀市)
時間
拝観は土日9:00〜16:00(平日・時間外は数日前に要連絡)
料金
—
アクセス
—

拝観は土日9時〜16時。平日・時間外は数日前に要連絡(/places/15/参照)

詳しい由緒と出典は /places/15/

次へ:敦賀から若狭町へ、車で約40分(約30km。目安)

ひと休み

気比神宮周辺・敦賀駅前(休憩所)

一息つくなら気比神宮周辺・敦賀駅前で。個店は挙げません

三眠ると伝わる安倍晴明の墓(五輪塔)・地蔵菩薩(山内・南区共同墓地)[15:30/55分]

若狭町無悪、安楽寺裏手の共同墓地に立つ石塔は、鎌倉時代の作風を伝える町指定の石造物で、晴明公の墓と言い伝えられてきた。車で約5分、山内の共同墓地と集落公園の入口近くには、案内板もなく、大木の根元に地蔵菩薩の線刻石がひっそりと立つ。晴明公が悪鬼を鎮めるために彫ったと伝わり、『上中町郷土史』『新わかさ探訪』にその伝説が記される。どちらも共同墓地の中か、その近くなので、静かに訪ねたい。墓と地蔵、二つの「眠り」の伝承を歩き、一日目の旅を終える。

安倍晴明の墓(五輪塔)

時間
見学自由(共同墓地内。静かに)
料金
—
アクセス
JR小浜線「大鳥羽」駅から徒歩約30分

共同墓地の中(埋め墓)。見学は自由だが静かに。地図リンクは安楽寺

詳しい由緒と出典は /places/21/

地蔵菩薩(山内・南区共同墓地)

熊川宿の秋の神社と石の鳥居
イメージ熊川宿(若狭町)の神社と石造りの鳥居
熊川宿の松木神社
イメージ熊川宿の松木神社(若狭町)

熊川宿は、若狭と京都を結ぶ鯖街道(若狭街道)の宿場町。谷間を流れる北川に沿って生まれ、馬や船が運んできた荷を次へ送る荷次場として栄えた。1589年(天正17年)に若狭の領主・浅野長政が整えたとされ、街道に沿って用水路(前川)が流れ、江戸から大正にかけての町並みが残る。1996年(平成8年)に重要伝統的建造物群保存地区に選定され、2015年(平成27年)には「御食国若狭と鯖街道」として日本遺産に認定された。

時間
—
料金
—
アクセス
JR小浜線「若狭有田」駅から徒歩約20分

案内板なし・共同墓地内。現地は未確認(/places/20/参照)

詳しい由緒と出典は /places/20/

小浜で泊まる夜に 小浜酒造(小浜市)の日本酒「五芒星」は、旧暦(月の満ち欠けに基づく陰陽道の暦)の吉日に醸造の全工程を行って造ると、同蔵の公式サイトで紹介されています。蔵の見学・直売の案内は公式サイトにはありません(公式サイト)。

2日目:名田庄——土御門家の里

半日〜1日

四継がれる暦会館・天壇 泰山府君社跡[9:30/130分]

名田庄納田終の道の駅に隣接する暦会館は、晴明公の子孫・土御門家が応仁の乱を逃れてこの地に移り、三代にわたり天文・暦学を伝えた史実にちなんで建てられた、暦と天文の資料館。校倉造の館内には土御門家の資料や古暦、天文器具など約千点を収蔵する。ここから徒歩約10分、集落の背後の一段高い山裾には、土御門家が館を構えて泰山府君を祀った史蹟が残る。四色の鳥居が囲む「天壇」、居館跡、土御門家墓所が一体となって伝わり、天壇と境内はいつでも見学できる。

暦会館

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  • 土御門家の資料・古暦・天文器具 約千点
おおい町暦会館
おおい町暦会館(名田庄)の建物
暦会館の建物と石碑
暦会館の建物と石碑(名田庄)

応仁の乱(1467年)の戦火を避けて京都から名田庄の納田終に移った陰陽道宗家・安倍(土御門)家は、この地で陰陽道と、天文・暦・易の三道をつかさどったと伝わる。暦会館は、その歴史にちなむ暦と天文の資料館。土御門家と名田庄に関する資料、中世の天文観測記録、泰山府君に関する資料、古暦や陰陽道に関する資料が収蔵され、常設展と、暦・易・天文・歴史の企画展が開かれる。

暦会館の日時計
暦会館の日時計(名田庄)
暦会館と若狭の山並み
暦会館と山並み(名田庄)

土御門家は、平安中期の陰陽師・安倍晴明の流れをくむ家で、代々、天文道をもって朝廷に仕えた。1683年(天和3年)に陰陽道の本所となってからは、職札の発行などを通じて、諸国の陰陽師を統括した。名田庄には安倍家三代の墓所が残り、1957年(昭和32年)に福井県の文化財に指定されている。館の敷地に見える日時計は、太陽の影の動きで時を知る道具で、暦と天文を伝える館にふさわしい。

時間
9時〜16時30分(入館は16時まで)
料金
高校生以上200円、小中学生100円。障害者手帳の提示で無料。団体(15名以上)1割引
アクセス
—

9:00〜16:30(入館16:00まで)。休館:毎週水曜(祝日は翌日休館)・年末年始ほか。入館200円・小中学生100円(/places/19/・暦会館公式)

詳しい由緒と出典は /places/19/

天壇 泰山府君社跡

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  • 四色の鳥居が囲む天壇
  • 土御門家墓所
名田庄の茅葺きの民家
イメージ名田庄の山里
おおい町の茅葺きの古民家
イメージおおい町の古民家
おおい町の里山の古民家(縦位置)
イメージおおい町の里山の古民家
八重桜と山里の風景
イメージ八重桜の里(おおい町)

名田庄の納田終には、江戸時代初めの元和3年(1617年)に再建された茅葺きの薬師堂が残る。住民が屋根の茅場を管理し、定期的に葺き替えを続けてきた活動が評価されて、2002年(平成14年)に福井県の有形文化財に指定された。写真は山里のイメージで、薬師堂を撮ったものではない。

時間
常時見学可
料金
—
アクセス
暦会館から徒歩約10分(約600m)

天壇・境内は常時見学可(/places/18/参照)

詳しい由緒と出典は /places/18/

次へ:天壇から天社宮へ、徒歩すぐ(/places/16/・/places/18/参照)

ひと休み

道の駅 名田庄/そば処 よってっ亭(休憩所)

隣のよってっ亭は自然薯そば。水曜定休、昼どきに着けば確実。時間は季節で変わるため事前に確認を(道の駅TEL 0770-67-2255)

道の駅 名田庄の看板
道の駅 名田庄
暦会館の建物と看板
暦会館の看板(道の駅 名田庄の隣)

結今に続く天社土御門神道本庁[13:00/60分]

安倍晴明公を始祖とする土御門家が受け継いできた陰陽道の祭祀と暦術を、今に伝える宗家の本庁。若狭・名田庄の山あいに鎮まる天社宮に、泰山府君大神(太一)を主祭神として晴明公をあわせ祀る。京都で始まった旅は、三代の里を経て、今もなお続く宗家の宮にたどり着く。

北極星と北斗七星の星空
イメージ北極星と北斗七星
時間
日中の参拝 9:00〜16:00(公式)
料金
—
アクセス
小浜市から南へ約30km・車で約30分。バスは大和交通「名田庄線」の「白矢」停留所から徒歩約5分(公式)

日中の参拝は午前9時〜午後4時(公式)。駐車場は国道162号を挟んだ向かい側で、「陰陽道と暦のふるさと 名田庄納田終」の看板が目印

詳しい由緒と出典は /places/16/

泊まる

小浜湾の眺め
イメージ小浜湾
小浜湾から内外海半島を望む
イメージ小浜湾から内外海半島を望む
小浜湾に突き出た成海緑地
イメージ小浜湾に面した成海緑地(おおい町)

小浜の市街地は、若狭湾にのぞむ小浜湾に面している。古代から若狭国の中心で、日本海側の商港としても栄えた。一帯は若狭湾国定公園に属する。

参じる:天社宮へ

星詣は土御門奉賛会が運営し、天社宮の祭祀をご案内しています。本ページからのお申し込みにより、奉賛会が天社宮より奉賛金等を受ける場合があります。お申し込みとお納めは天社宮公式サイトで承ります。

旅の終点、名田庄の天社宮(天社土御門神道本庁)は、日中の参拝を午前9時から午後4時まで受け付けています。祈願祭は満月の深夜、解除の儀は新月の深夜に斎行され、どちらも参列は遠慮してほしいと公式が案内しています。遠方の方も、公式サイトからお申し込みができます。

次の旅へ

晴明公ゆかりの地は、京都にも残っています。ほかの地域のガイドは、地域から探すページにまとめています。

参拝の実用情報

地点時間料金アクセス駐車場
賀茂神社各地点ページを参照———
木田神社——福井鉄道福武線「商工会議所前」駅から徒歩約3分。JR福井駅から福井鉄道に乗り換え—
晴明神社拝観は土日9:00〜16:00(平日・時間外は数日前に要連絡)——なし
安倍晴明の墓(五輪塔)見学自由(共同墓地内。静かに)—JR小浜線「大鳥羽」駅から徒歩約30分—
地蔵菩薩(山内・南区共同墓地)——JR小浜線「若狭有田」駅から徒歩約20分—
暦会館9時〜16時30分(入館は16時まで)高校生以上200円、小中学生100円。障害者手帳の提示で無料。団体(15名以上)1割引——
天壇 泰山府君社跡常時見学可—暦会館から徒歩約10分(約600m)—
天社土御門神道本庁日中の参拝 9:00〜16:00(公式)—小浜市から南へ約30km・車で約30分。バスは大和交通「名田庄線」の「白矢」停留所から徒歩約5分(公式)国道162号を挟んだ向かい側(看板が目印)

時間・料金は変更されることがあります。各地点ページの出典(公式サイト)でご確認ください。

クレジット・出典

調査・執筆:星詣編集部(土御門奉賛会)。一次資料と各社寺・施設の公式資料に基づく。現地確認日:なし。掲載写真のうち「イメージ」と表記したものは、その地点の実際の写真とは限りません。

最終確認:2026-10-02

写真:PIXTA